いつもと違う選挙
巷では参議院選挙が近いためだろうか。さまざまのポスターなどが目立つようになってきた。そのポスターを横目でにらみながら、いつもの選挙とは違うのだがというつぶやきも口をつく。
選挙といえば「人か党か」という議論が出てくるのが相場ではあるが、今回は少し違う。今回の選挙はいつもとは違って「政策」、それも憲法改定、とりわけ憲法9条の改定にどのような政策で望むかが第一にこなければならない。
自民党選挙公約の第一=憲法改正
それは政府与党の自民党が選挙公約の第一に「2010年の憲法改正の発議」を掲げているためである。これは2005年の暮れに発表した「自民党新憲法草案」を憲法改正発議案として提出することであり、そのために必要な三分の二以上の議員を確保すると宣言していることだからである。
今回の参院選挙で選出される議員は自民党の提出する憲法改正案に反対か、賛成かの判断と行動を迫られる。自民党の憲法改正案の眼目は現行の憲法9条、とりわけその第二項を廃止し、自衛軍の創設を盛り込むものである。
そうであれば日本の進路を決定付けるこの憲法改正にどういう態度を取ろうとしているのかが明瞭でなければならない。
「政策」のはっきりした人を
安倍政権は今回の参院選挙で公明党を含めた政権与党で過半数の確保も難しいといわれている。それなのに各院の三分の二以上の賛成を必要とする「憲法の改正」を公約とするのか。憲法改正賛成派の議員は三分の二以上はいると考えているのか、そのような政治(政党)再編は可能と踏んでいるのか。
このことは反自民党、反与党だけでは憲法改正の発議は阻止できないことを意味する。そうであれば、憲法改正反対、とりわけ9条の改正に反対する意思と政策を持つ議員を三分の一以上確保する必要がある。
その意味で今回の選挙は「政策」のはっきりした人を選ぶ必要がある。
信念を変えない人を
それでも政治家は豹変することがある。政治家がその政治的信念を豹変させることは非難さるべきことではないし、時には必要なことでもある。だが、憲法の改正についてはそれは許されない。
その意味で今回の選挙では「政策」とともに「人物」もたいせつである。「政策も人」もというのは欲張りではない。
人、人物、どのようにいってもよいが、簡単に信念を変えたり、豹変したりしない人が求められる。
三上 治